熊本県菊池市の「菊池エミュー観光牧場」より、10月7日(木)朝、大型の鳥「エミュー」が約20羽逃げ出したと報じられました。
菊池市は、住民に対し「目撃しても近づかないようにしてほしい」と呼びかけています。
エミューとは、一体どんな鳥でしょうか。
この記事では、「菊池エミュー観光牧場」から脱走したエミューについて、まとめています。
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「菊池エミュー観光牧場」は、国道387号沿いの迫水小学校跡地にあります。
平成24年度に旧迫水小学校が閉校となり、その跡地にてエミューの飼育がスタートしました。
運営しているのは、熊本県菊池エミュー観光牧場株式会社となります。
この会社は、株式会社山口油屋福太郎と日本食品株式会社の出資会社です。
エミューを飼育している動物園などは多く、入園者が直接触れられるようにしている飼育施設もあります。
しかし、菊池エミュー観光牧場では、新型コロナウイルス感染症拡大の防止や、鳥インフルエンザの蔓延防止の観点から、エミュー見学のための施設開放は行なっていないとのこと。
誤って観光目的で訪れないようにしましょう。
エミューは、世界で2番目に大きい鳥です。
タスマニアを除く、オーストラリア全土の草原やサバンナなどに生息しています。
砂漠地帯や雪の降る地域など厳しい環境下で生き延びてきたため、寒暖差に強いと言われています。
体高は約1.6m〜2.0m程度で、体重は40kg〜60kgとなります。
現存している鳥の中で、羽が最も退化しており長さは20cmほど。先端には1本の爪が付いています。
羽が退化した分足腰が発達し、時速50kmほどのスピードで30分以上走り続けることが可能だそうです。
温厚で人懐っこい性格とされています。雑食性で、昆虫や果実・種子・草などを食べ、寿命は20~30年ほど。
一見すると、ダチョウと間違いやすいエミューですが、ダチョウとどう違うのでしょうか。
エミューの生息地がオーストラリアの草原・サバンナに対して、ダチョウの生息地はアフリカのサバンナとなります。
また、エミューの羽が非常に小さいのに比べると、ダチョウの羽はやや大きく見た目にも羽があると分かります。
足の指の本数も異なり、エミューの足の指が3本に対して、ダチョウは2本になります。
エミューは大人しく温厚的な性格ですが、雷や金属音、子供の甲高い声などが苦手とされています。
音に驚いてしまい、走り回ることがあるので注意しましょう。
また、犬や猫などの動物に対しては警戒心が非常に強く、場合によっては蹴りで攻撃してしまうこともあるそうです。
エミューは足腰が発達していますので、前方90度程度の範囲に対して鋭い蹴りを繰り出します。
エミューは身体も非常に大きいので、そんな蹴りが当たったらひとたまりもありません。
万が一遭遇しても、騒いだり近づいたりしないように注意しましょう。
今回脱走したエミューは、地元の消防団員などによって徐々に捕獲されています。
しかし、現在も5羽のエミューがまだ見つかっていません。
捜索は17時で終了となり、明日8日(金)午前7時から再開予定とのことです。
菊池市は、10月8日(金)に行方不明となっていた5羽のうち、2羽を保護し、そして10日(日)13時までに、残りの3羽を保護したと発表しました。
これで、牧場から逃げ出した全てのエミューを保護したことになります。
逃げ出したエミューのうち1羽が亡くなったというニュースもあり、その点は非常に残念です。
しかし、それ以外には怪我などの大きな事故はなく、良かったと思います。
捜索にあたられていた市の職員や消防団の皆さま、牧場関係者の皆さま、お疲れさまでした。
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