静岡県にある老舗駅弁の会社「東海軒」が、冷凍設備を新たに導入し、長期保存が可能な商品を実現したそうです。
導入した冷凍設備を利用し、冷凍商品を開発する予定とのこと。
まずは明治30年代から販売されている、静岡駅の名物駅弁「元祖鯛めし」を冷凍販売する計画なのだそう。
この記事では、東海軒「元祖鯛めし」の冷凍販売についてまとめています。
目次
東海軒の看板商品である駅弁「元祖 鯛めし」は、静岡駅の名物として知られています。
この駅弁は、今から約120年前、明治30年代から販売している駅弁となります。
当時のお店は東海軒ではなく、「加藤辨當店」という名前でした。
「元祖 鯛めし」が販売されるようになったきっかけは、明治時代の静岡駅開業後に起きた大火なのだそう。
静岡駅は、明治22年(1889年)2月に開業したのですが、開業から約3年が経過した明治25年1月に、静岡市街で火災が発生し、この大火により611戸が焼失したそうです。
加藤辨當店の初代店主は、この火事で原因で病に伏してしまいました。
初代主人を心配した馴染みの魚屋が、毎日のようにお見舞いにとアマダイを届けてくれました。
このアマダイの身を甘辛く煮てホロホロにし、ご飯のうえにかけた鯛のそぼろご飯は、子どもたちに大人気だったそうです。
以前から子ども向けの駅弁を作りたいと考えていた初代主人は、この鯛のそぼろご飯を静岡駅の駅弁として売り出すことを決意します。
実際に販売に至るまでには大火から5年の歳月を要し、明治30年に駅弁「上等御辨當鯛飯」として静岡駅にて売り出されました。
「元祖 鯛めし」は、しょうゆで炊いたご飯「桜飯」と、その上に乗せた甘辛く煮たアマダイのそぼろのバランスが大変おいしく大評判となり、全国にファンを作ることとなりました。
昔から今も変わらない味で、全国の駅弁ファンから愛されている1食となります。

冷凍設備を導入したとしても、それだけですぐに冷凍商品ができる訳ではありません。
冷凍商品となると、自宅にあるレンジで温めてから食べることが前提となります。
駅弁を加熱しても味が落ちないようにどうすればいいのか、この点を解決するのは容易ではありませんでした。
試作品のためにも研究が必要となり、開発資金も必要となってきます。
東海軒は、冷凍商品を開発するために、開発資金をクラウドファンディングで募っておりました。
クラウドファンディングは目標金額を無事に達成し、東海軒は冷凍商品の全国販売に向けて開発中とのことです。
「元祖 鯛めし」の冷凍商品は、まずはクラウドファンディングで応援購入をした方へお届けするとのこと。
全国通販は、その後に開始予定だそうです。
続報を待ちましょう……!
「元祖 鯛めし」の冷凍商品を一足先に試してみたいという方は、クラウドファンディングで応援購入することをおすすめします。
応援購入すると、リターンとして「元祖 鯛めし」の冷凍商品が届きます。
私も微力ながら、応援購入をさせていただきました!
クラウドファンディングは、10月29日まで受付しています。
皆さまも一足先に「元祖 鯛めし」で旅の気分を味わってみてはいかがでしょうか。